♪呼んでいるぅ 胸のどこか奥で〜
2001年7月29日「千と千尋の神隠し」
見てきました。
とりあえず、良かったです。
なんか、本当に素直に感動しました。
幸せです。
今までのジブリ作品の中でもかなり秀でていた気がします。
「もののけ姫」はそんなにすごくは好きになれなかったし、
今まで一番好きだったのは「耳をすませば」だったんだけど、
「千と千尋」のが良かった。
ストーリーの展開がすごい。
物語には、ある程度「お約束」って言うか、
見ていて予想がつくようなお決まりの展開みたいなのが、
付きまとうと思うんだけど、
これにはそれがなかった気がする。
設定自体が独創性にとんでたし、
物語の展開もほとんど予想できないような
とんでもない方向に進んでいく。
後半ちょっと雑になったが、
前半は驚きの連続だった。
どうやったら、こんなこと思いつけるんだろう、みたいな。
物語の主軸が、
千尋が困難を乗り越える、とかってそういうんじゃなくて、
なんていうか、働きながら自分で生きる力を身につけていく、っていうこと
だったことが、とてもすがすがしかった。
千尋と言う女の子が、すごい子だとか、そういうわけでもないし、
みていて、「きっと何とかできるんだろう、主人公だもん」みたいな
安心感を感じるような子でもない。
どっちかっていうと危なっかしい子である。
冒頭の部分の千尋なんて、ぶーたれっ子そのものだし。
そんな子が、知らない人ばかりの中で一生懸命動いて
この世界での生き場所を見つけようとしている。
その姿がなんか新鮮で、見ていて気持ちが良かった。
でもだからって、普通の成長物語とかにしないところが、
宮崎駿だなって思った。
最初、両親に連れられてトンネルを入るときの千尋は
母親の手にしがみつきながら、怖がって入っていく。
冒険を経てトンネルを出る千尋を描く時、
普通は1人でしっかり歩ける千尋にしたがるのが人情だと思うけど、
やっぱり千尋は母親の手にしがみついているのだ。
そこがすごい。
そんなにしたら、やっぱり「普通」の映画になってしまうだろう。
それならそれでもいいだろうけど、
要するにこの映画はそういう映画ではなかったということなんだろう。
絵がきれいだった。
油屋の前の花とか、
千尋が電車に乗っていくときの周りの海とか。
油屋の建物の全容も壮観だったし。
色がふんだんにつかってあって、
あぁ、こだわったんだな、って思うような、
美しい映像だった。
見ていてほっとするようなそんな風景だった。
千尋以外の出てくるキャラクターも個性的で良かった。
特にカオナシ。
千尋に「帰ったほうがいい」って言われて、
「寂しい、寂しい」っていうの。
「千が欲しい、千が欲しい」って。
人との付き合いが下手で、
経験もないもんだから、思いつきではちゃめちゃやってしまう。
自分を表現することができないから、
気持ちを伝えられず、何も上手くいかない。
孤独になる一方。
そんな奴。
そんなカオナシが千尋と仲良くなりたくて、
他の皆が金を喜ぶもんだから、
千尋にも得意げに金をたくさん出して与えようとする。
もらってくれない千尋に、
単純に裏切られたと解し、
怒り狂うしかできない。
でも本当に怒ることもできない。
そんなカオナシが何となく哀しげで、でも良かった。
僕は映画に出てくる10代前後のヒロインにとことん弱い。
そういうキャラクターが出てたりすると、
見終わったあとに、その人に対して「いいな…」ってなってることが
多いんだけど、
今回も千尋がかわいかった。
特に銭婆にもらった髪留めを結ぶところと、
ススワタリに手を振るところの千尋に、僕はもうめろめろ。
何のためでもいいから
一生懸命生きようとする強い人は見ていて素敵だ、
って思った。
アニメ映画がここまで楽しかったのは久しぶりだ。
一度見た映画をもう一度見てもいいなって思ったのも久しぶりだし。
宮崎駿が改めてすごい人だなって思えた。
見終わった後に現実の世界に戻るのが切なかった。
楽しかった。
ついでながら付け足すと、今日は僕の誕生日だった。
18歳になってしまった。
母親と妹はキャンプに家にいないので、
父親と兄の3人で外で食事をし、それなりに祝ってもらった。
そんなのも久しぶりだ。
なんかあんまり誕生日を意識したりしないかなと思ってたんだけど、
そういうのもなんなので、二人が食事に行くついでに投票を済ませてる間に、
少し、感慨にふけってみた。
とりあえず、17歳が終った。
僕の17歳…。
17歳といえば少年犯罪が何よりも似合う年齢。
どうなることかとドキドキしたが、
なんか、色々あって楽しい1年だった。
あまり退屈しなかった気がする。
これまでに生きた17年間のうちで、
一番おもしろい1年だったかもしれない。
色んな経験をした。
人間として必ず一度は経験しなくちゃいけないこととか、
別に経験しなくてもいいのにって事とか。
以前より、人生のドラマ性がほんの少しだが、
増した気がする。
これが高校生活と言うものなのだろうか。
今までわりと平凡な人生を歩んできたもので、
そんなことがやけに嬉しかった。
そして、自分の価値観も少しずつ変化してきた。
色んな経験を通して、
生き方、スタンス、大事にすべきもの、などなど、
様々な物が以前の自分とは違うものになっていた。
色んな出来事が、それまでの自分を否定し、
新しい自分のスタイルを提案してくれた。
今だって変わりつづけているのかも。
そんな自分に驚いたり、あがこうとしたりもしたけど、
そんなんで、いいと思う。
まだ10代だし。
そっちの方がおもしろい。
人間って、そうやって自分を見つけていくもの、なんだろう。
18年目の年もこれくらい色々あるといいな。
…なんて、受験の年だけど。
とりあえず、無理せず、楽しく生きていこう、
そう思った。
見てきました。
とりあえず、良かったです。
なんか、本当に素直に感動しました。
幸せです。
今までのジブリ作品の中でもかなり秀でていた気がします。
「もののけ姫」はそんなにすごくは好きになれなかったし、
今まで一番好きだったのは「耳をすませば」だったんだけど、
「千と千尋」のが良かった。
ストーリーの展開がすごい。
物語には、ある程度「お約束」って言うか、
見ていて予想がつくようなお決まりの展開みたいなのが、
付きまとうと思うんだけど、
これにはそれがなかった気がする。
設定自体が独創性にとんでたし、
物語の展開もほとんど予想できないような
とんでもない方向に進んでいく。
後半ちょっと雑になったが、
前半は驚きの連続だった。
どうやったら、こんなこと思いつけるんだろう、みたいな。
物語の主軸が、
千尋が困難を乗り越える、とかってそういうんじゃなくて、
なんていうか、働きながら自分で生きる力を身につけていく、っていうこと
だったことが、とてもすがすがしかった。
千尋と言う女の子が、すごい子だとか、そういうわけでもないし、
みていて、「きっと何とかできるんだろう、主人公だもん」みたいな
安心感を感じるような子でもない。
どっちかっていうと危なっかしい子である。
冒頭の部分の千尋なんて、ぶーたれっ子そのものだし。
そんな子が、知らない人ばかりの中で一生懸命動いて
この世界での生き場所を見つけようとしている。
その姿がなんか新鮮で、見ていて気持ちが良かった。
でもだからって、普通の成長物語とかにしないところが、
宮崎駿だなって思った。
最初、両親に連れられてトンネルを入るときの千尋は
母親の手にしがみつきながら、怖がって入っていく。
冒険を経てトンネルを出る千尋を描く時、
普通は1人でしっかり歩ける千尋にしたがるのが人情だと思うけど、
やっぱり千尋は母親の手にしがみついているのだ。
そこがすごい。
そんなにしたら、やっぱり「普通」の映画になってしまうだろう。
それならそれでもいいだろうけど、
要するにこの映画はそういう映画ではなかったということなんだろう。
絵がきれいだった。
油屋の前の花とか、
千尋が電車に乗っていくときの周りの海とか。
油屋の建物の全容も壮観だったし。
色がふんだんにつかってあって、
あぁ、こだわったんだな、って思うような、
美しい映像だった。
見ていてほっとするようなそんな風景だった。
千尋以外の出てくるキャラクターも個性的で良かった。
特にカオナシ。
千尋に「帰ったほうがいい」って言われて、
「寂しい、寂しい」っていうの。
「千が欲しい、千が欲しい」って。
人との付き合いが下手で、
経験もないもんだから、思いつきではちゃめちゃやってしまう。
自分を表現することができないから、
気持ちを伝えられず、何も上手くいかない。
孤独になる一方。
そんな奴。
そんなカオナシが千尋と仲良くなりたくて、
他の皆が金を喜ぶもんだから、
千尋にも得意げに金をたくさん出して与えようとする。
もらってくれない千尋に、
単純に裏切られたと解し、
怒り狂うしかできない。
でも本当に怒ることもできない。
そんなカオナシが何となく哀しげで、でも良かった。
僕は映画に出てくる10代前後のヒロインにとことん弱い。
そういうキャラクターが出てたりすると、
見終わったあとに、その人に対して「いいな…」ってなってることが
多いんだけど、
今回も千尋がかわいかった。
特に銭婆にもらった髪留めを結ぶところと、
ススワタリに手を振るところの千尋に、僕はもうめろめろ。
何のためでもいいから
一生懸命生きようとする強い人は見ていて素敵だ、
って思った。
アニメ映画がここまで楽しかったのは久しぶりだ。
一度見た映画をもう一度見てもいいなって思ったのも久しぶりだし。
宮崎駿が改めてすごい人だなって思えた。
見終わった後に現実の世界に戻るのが切なかった。
楽しかった。
ついでながら付け足すと、今日は僕の誕生日だった。
18歳になってしまった。
母親と妹はキャンプに家にいないので、
父親と兄の3人で外で食事をし、それなりに祝ってもらった。
そんなのも久しぶりだ。
なんかあんまり誕生日を意識したりしないかなと思ってたんだけど、
そういうのもなんなので、二人が食事に行くついでに投票を済ませてる間に、
少し、感慨にふけってみた。
とりあえず、17歳が終った。
僕の17歳…。
17歳といえば少年犯罪が何よりも似合う年齢。
どうなることかとドキドキしたが、
なんか、色々あって楽しい1年だった。
あまり退屈しなかった気がする。
これまでに生きた17年間のうちで、
一番おもしろい1年だったかもしれない。
色んな経験をした。
人間として必ず一度は経験しなくちゃいけないこととか、
別に経験しなくてもいいのにって事とか。
以前より、人生のドラマ性がほんの少しだが、
増した気がする。
これが高校生活と言うものなのだろうか。
今までわりと平凡な人生を歩んできたもので、
そんなことがやけに嬉しかった。
そして、自分の価値観も少しずつ変化してきた。
色んな経験を通して、
生き方、スタンス、大事にすべきもの、などなど、
様々な物が以前の自分とは違うものになっていた。
色んな出来事が、それまでの自分を否定し、
新しい自分のスタイルを提案してくれた。
今だって変わりつづけているのかも。
そんな自分に驚いたり、あがこうとしたりもしたけど、
そんなんで、いいと思う。
まだ10代だし。
そっちの方がおもしろい。
人間って、そうやって自分を見つけていくもの、なんだろう。
18年目の年もこれくらい色々あるといいな。
…なんて、受験の年だけど。
とりあえず、無理せず、楽しく生きていこう、
そう思った。
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